夏の影法師
 
君の姿を追いかけても
見つかることはもうなくて
そばにいつのはただ一つの影法師
 
暑い日のことでした
君は嬉しそうにヒマワリの花と背丈を比べ
「私の勝ちだ」と君は誇らしげ
もう行くよ そろそろバスが来る頃だ
 
強い日差しと川のせせらぎ
僕には何もできないけれど
 
君はよく笑う人でした
僕の気持ちを考えずに
「明日はどこへ行こう?」なんて言わないで
 
 
日が沈みました
君は嬉しそうに線香花火に火をつけて
パチパチと灯りが君を照らし出す
ふと見た横顔はどこか寂しくて
 
月の光と虫の鳴き声
僕には何もできないけれど
 
君はよく泣く人でした
僕の気持ちを考えずに
儚く消えたその姿は影法師
 
君のことが大好きでした
この気持ちを伝えようとも
伝わることはない君は影法師
 
夏の影法師